SOLOPRENEUR × AI

メールで届くFAXを自動処理する|注文書・発注書のFAXをGASで台帳化する方法

2026年7月公開 ・ 8 min read

届いた書類をデジタルで確認する様子

取引先からの注文や連絡が、いまだにFAXで届く——製造・卸・建設・医療・飲食の仕入れなど、個人事業でもよくある状況です。インターネットFAX(メールでFAXを受け取るサービス)を使えば、届いたFAXはPDF添付のメールになります。この記事では、そのPDFをGAS(Google Apps Script)で自動処理し、保存・台帳化・通知まで自動化する方法と、正直な限界を解説します。

まず前提:FAXを「メールで受け取れる」状態にする

この自動化は、FAXがメールで届くことが出発点です。まだ従来のFAX機を使っている場合は、インターネットFAX(受信したFAXをPDF添付メールで送ってくれるサービス)に切り替えるのが先です。多くのサービスは、受信FAXをPDFファイルとしてメール添付で届けます。この定型のメールが、自動化の入口になります。

できること・できないこと:GASは「FAXを受ける」ことはしません(それはインターネットFAXの役割)。GASができるのは、届いたPDFの保存・記録・通知・読み取りという"その後の処理"です。

作る仕組みの全体像

組み立てる流れは一本です。インターネットFAXがPDF添付メールを送信 → GmailでGASが検知 → PDFをGoogleドライブへ保存 → スプレッドシート(受信台帳)へ記録 → 通知。さらに、注文書などの定型FAXならOCR(文字の読み取り)を足して、内容の一部を台帳に自動入力することもできます。

入口

インターネットFAXからのPDF添付メール。差出人や件名でGASが対象を特定します。

保存

PDFを日付・取引先ごとのGoogleドライブのフォルダへ自動で振り分けて保存します。

台帳

受信日時・送信元・ファイル名・対応状況を一覧化。処理漏れを防ぎます。

読み取り(任意)

OCRで本文を文字にし、注文番号や数量などを台帳へ補助的に入力します。

自動処理の手順

  1. FAX受信メールの形を確認するインターネットFAXから届くメールの差出人・件名・添付形式(PDF等)を把握します。
  2. Gmailで対象を絞り込む差出人アドレスや件名でラベル・フィルタを作り、処理対象のFAXメールだけを確実に特定します。
  3. PDFをGoogleドライブへ保存するGASで添付ファイルを取り出し、年月や取引先ごとのフォルダへ保存します。ファイル名に受信日を付けると探しやすくなります。
  4. 受信台帳に記録する受信日時・送信元・保存先リンク・対応状況(未処理/処理済み)をスプレッドシートへ追記します。
  5. スマホへ通知する新着FAXをメールやチャットへ通知し、外出中でも受信に気づける状態にします。
  6. (任意)OCRで内容を読み取るGoogleドライブや外部のOCRでPDFを文字にし、注文番号・数量などを台帳へ補助入力します。読み取り結果は必ず人が確認します。

正直な限界と注意点

まずどこから始めるか

いきなりOCRまで作り込まず、「PDFをドライブに自動保存」+「受信台帳に記録」+「スマホ通知」の3つから始めるのが安全です。これだけでも、FAXの見落としや紙の紛失が大きく減ります。定型の注文書が多いなら、そのあとにOCRでの補助入力を足していきます。

まとめ

FAXは、インターネットFAXでメール化してしまえば、GASで保存・台帳化・通知まで自動化できます。まずは保存と通知から始め、定型フォーマットに限ってOCRを足す。手書きや非定型は人の確認を残す——この線引きを守れば、紙のFAX対応に取られていた時間を無理なく減らせます。

AUTHOR

Pogeソフトウェアファクトリースタッフ

ソフトウェア開発、生成AI活用、個人事業の業務改善に関する実務知見を発信しています。

RELATED SERVICE

FAXの保存・台帳化・読み取りまで、任せたい方へ

個人事業のAI業務まるごと支援プランでは、メールで届くFAXの自動保存・台帳化・通知、注文書のOCR読み取り、問い合わせの一元化までを、設計から運用まで一緒に対応します。書式変更への追従や保守が不安な方も、現在の困りごとの整理から相談できます。電話代行メールの自動処理事務作業の自動化もあわせてどうぞ。

対応サービスの詳細を見る →
← コラム一覧へ戻る個人事業のAI支援を見る →